アラビア語には、フスハーとアンミーヤという2つのアラビア語があります。
学習を始めるにあたり、まずこの2つが存在することとその違いを知るのが重要でしょう。そうしないと、何を勉強しているのか、分からなくなってしまいますからね。
ということで、まずはフスハーとアンミーヤの違いから確認してみましょう。
フスハーとアンミーヤ
フスハーは日本語では、正則アラビア語とも標準アラビア語とも呼ばれます。すごく簡単に言ってしまうと文語のことです。
何が正則で標準なのかと言うと、どこの国に行ってもフスハーは変わらないのです。日本語で言うと、標準語のようなものですね。東北でも沖縄でも、標準語は標準語です。沖縄のNHK のアナウンサーも、北海道のNHK のアナウンサーも、同じ言葉を使っていますよね。
さらに、時代をさかのぼってもフスハーは変化していないことになっています。その証拠に、フスハーを学んだ現在のアラブ人は、1,000年以上前に書かれたコーランを読むことができます。
厳密に言うと、フスハーも時代とともに変化はしているようなんですけどね。それでも、昔のままの形をかなり保っていると言って良いようです。
アンミーヤは口語
フスハーが文語ということは、もう一方のアンミーヤは口語ということになります。アラブ人が日常的に使う言葉がアンミーヤと考えれば良いでしょう。
フスハーは基本的には日常会話などには使われません。ただ、テレビのニュース番組などはフスハーであるようです。厳密に言うと、フスハーとアンミーヤが入り混じるようですね。
このあたりが日本語の標準語と異なる点です。日本語の標準語は、日常的に使う人がいます。
また、子供たちが学校で習うのもフスハーだということです。彼らにとっての国語ですが、普段話している言葉とは少し違うわけです。逆に、アンミーヤは学校では教えられないようです。
アンミーヤは地域によって全然違う
アンミーヤは口語なのですが、実は話される地域によってかなり差があります。ですから、方言という言い方をされることも多いようです。
例えば、エジプトにはエジプトのアンミーヤがありますし、モロッコにはモロッコのアンミーヤがあるそうです。そして、それぞれのアンミーヤの相違は、かなり大きいです。
これは古い日本を想像していただければ分かりやすいでしょう。江戸時代の終わりころの日本は、藩ごとに政治が行われていました。かなり明確な地方分権が行われていたわけですね。
そして藩が違えば、使われている言葉もだいぶ違ったといいます。ですから、日本人同士でも、話が通じないことも多かったそうです。
アラブの場合は、実際に国が違いますから。アンミーヤが大きく異なっても不思議ではありません。
ちなみに最近は国際的なテレビ放送も見やすくなり、インターネットも発達しました。ですから、他国のアンミーヤもある程度は理解できるという場合が多いようです。
エジプトのアンミーヤは他国でも理解されやすい
それではエジプト・アンミーヤは、どの程度他国で理解されるのでしょうか。
実は、エジプト・アンミーヤはアンミーヤの中では各国で理解され易いそうです。なぜかというと、エジプトは映画や音楽が盛んなので、他国の人でも耳にする機会が多いのだとか。
エジプト・アンミーヤはかなりフスハーと違う点が多いアンミーヤなのだそうです。それでも、影響力が大きいと理解はされやすいようですね。
また、他国でエジプトのアンミーヤをあえて話すエジプト人もいるようです。それでも結構通じてしまうようですね。
ネットなどで各国のアンミーヤが聞ける状態が続けば、各国のアンミーヤもある程度は近いものになっていくのかもしれませんね。今の日本だと、昔のようにキツイ方言を使う人は減りました。
アラビア語でもそんな状況になるのかもしれません。まあ、今日明日にどうなるって言う話でもありませんけど。
とりあえずツアーが楽かなあ
始めてエジプトに行くなら、とりあえずツアーが楽でしょうか。H.I.Sのツアーをチェックする限り、5日間で10万円ちょっとからという感じですかね。もちろん時期にもよるのでしょうけど。
あ、ちなみに、添乗員が同行するプランです。
興味がある人は、チェックだけでもいかがでしょうか。

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