エジプトで有名な芸能といえば、やっぱりベリーダンスでしょう。最近は女性を中心に日本での知名度も高く、カルチャーセンターのようなところですら学ぶことができるようです。
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アラブで露出の高い衣装は許されるのか?
ところで、ベリーダンスというと、露出の多い衣装で踊るダンスですよね。しかも、かなりセクシーな表現もあるようです。個人的に何度か拝見したことがありますが、ものによってはかなりエロい雰囲気を出します。
そういう露出が多い、少しエロい感じのダンスが、アラブの国であるエジプトで盛んであるわけです。これってかなり不思議なことだと思いませんか。
アラブといえば、女性は肌を見せないという印象がありますよね。少なくとも、イスラム教では、女性が家族以外に髪の毛を見せることすらよくないとされています。
ということでベリーダンスは、イスラムの文化としては少し不思議な気がします。このあたりの事情について、分かる範囲で調べてみました。
あと、ベリーダンスに関連しそうなその他の事項もいくつかチェックしています。
コプト教徒がダンサー説
エジプトのベリーダンサーの多くはコプト教徒だとい説があるようです。ネットで見つけた説なので、どの程度信憑性があるかは分かりませんが。
コプト教というのは、エジプトに古くからあるキリスト教の一派です。時代的には、イスラムができる前から存在しています。
コプト教徒にはイスラムの教えは関係ありませんから、彼らがベリーダンサーになるのは問題が無いはずです。それが、上の説の根拠です。
ちなみに、エジプトのコプト教徒は800万人ともいわれています。小さな国くらいの人口はいるわけです。それだけの人口がいれば、その中からかなりの数のダンサーが生まれても不思議ではありません。
個人的には、説得力がある説だと感じました。
補足:
この説はあまり信憑性が無いようですね。エジプトに留学経験もある日本人のべリーダンサーに聞いたのですが、必ずしもコプトではないという話でした。
彼女の話だと、イスラム教の信仰心には個人差があり、それほど抵抗が無い人も多いということです。そういう信仰心が厚くない人がべリーダンサーには多いということみたいですね。彼女の知り合いのエジプト人のダンサーは、ムスリムであるにもかかわらず、ラマダンはしないという事でした。
ムスリムの信仰心には、人によってかなりの差があるようです
ダンサーの地位は低い?
ところで、予想通りといいますか何といいますか、エジプトでのベリーダンスのダンサーの地位は高くないようです。売春婦のちょっと上という程度なのでしょうか。
実際売春に手を出しているダンサーもいるようで、あたらずとも遠からずという部分もあるようです。まあ、集めたのがネットのうわさ程度の情報なので、信憑性は分かりませんが。
その一方で、世界的に活躍するべりーダンサーもいるようです。こういう人は、人に教えるときも、かなり高い指導料を取ったりしているようですね。
ベリーダンスは西洋人が付けた名称
ちなみに、ベリーダンスの「ベリー」は、英語のbelly で「お腹」という意味です。西洋で広めた人は、お腹を使ったダンスなのでベリーダンスだと理解したようです。
何でこんな名前がついたかは諸説あるようですが、Baladi というアラビア語を誤訳してしまったという説が有力なようです。Baladi は「私の国」というような意味でしょうか。
実際、アラビア語ではベリーダンスのことを「ラクス・バラディー」と呼ぶこともあります。その他には、「ラクス・シャルキー」という呼び方がされるようです。
とにかく、エジプトではベリーダンスといっても通じないようですね。勘違いでついてしまった名前が、世界的に定着しているというのが実情のようです。
某ガイドブックしっかりしろよ
エジプト旅行に関する某ガイドブックでは、ベリーダンスについて「ラッカス・シャルキー」と紹介されていました。一般的なアラビア語の発音を紹介すると言う意味では、これでも間違いとはいえません。
でも、エジプトのガイドブックとしては、ちょっといかがなものかと思います。なぜかと言うと、エジプト方言では、「ラッカス・シャルキー」という発音はしない可能性が高いからです。
東方のダンスか民族のダンスか
ちなみにウィキペディアでは、ラクス・シャルキー(Raqs Sharqi)とラクス・バラディー(Raqs Baladi)という、2つの呼称が紹介されていました。これは、フスハーと呼ばれる書き言葉を基準にした言い方ですね。
エジプトの発音にするなら、それぞれ「ラアッス・シャルイ」「ラアッス・バラディ」です。まあ、フスハーの言い方でも、エジプトでも通じるとは思いますけどね。
それでは、それぞれの呼び方は具体的にどんな意味なのでしょうか。「ラアッス・シャルイ」の「ラアッス」は「ダンス」のことです。そして、「シャルイ」は「東側の」という意味ですね。つまり、「東方のダンス」というのがその意味になります。
次に、「ラアッス・バラディ」ですが、上にも書きましたが「バラディ」は「私の国」という意味です。ただ、「民族の」というような意味もあるようですね。ですから、「民族のダンス」という言い方になります。
さて、ここでちょっと不思議に思いませんか。地図を広げてみると分かりますが、エジプトってヨーロッパから見てそんなに東じゃないですよね。どちらかというと、南という感じです。
まあ、その他のベリーダンスの盛んなトルコなどは、確かにヨーロッパから見ると東なのかもしれませんけどね。ただ、個人的には、ちょっと違和感を感じます。
ダンスは結婚式でおなじみの踊り
ちなみにエジプトでは、ベリーダンスは結婚式でよく踊られるのだそうです。知り合いにムスリムの女性がいるのですが、彼女の話だと踊りの一つくらいは踊れないと、結婚式で困るのだそうです。
子供でもちゃんと踊るようですよ。一つのたしなみなのでしょう。
ちなみに、ムスリムの女性って言うのは、アラビア語の観点からするとちょっと変な表現です。「ムスリム」男性形だからです。は女性形にしてムスリマというのが正しいのかな。
でも、日本語でも英語でも、ムスリムじゃないと通じないですよね。ここではムスリムの女性としておきましょう。
とりあえずツアーが楽かなあ
始めてエジプトに行くなら、とりあえずツアーが楽でしょうか。H.I.Sのツアーをチェックする限り、5日間で10万円ちょっとからという感じですかね。もちろん時期にもよるのでしょうけど。
あ、ちなみに、添乗員が同行するプランです。
興味がある人は、チェックだけでもいかがでしょうか。

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