エジプトの失業問題はかなり深刻| 特に若い人に失業が多いようです

世界経済のネタ帳というサイトによると、現在のエジプトは10%を越える高い失業率に悩まされているのだそうです。ちなみに、2014年の失業率は13.37%だったのだとか。

2000年代の後半には、10%を割る水準にまで失業率が改善していました。それが2011年の革命以降、悪化に転じたようです。ちなみに、ネットで色々調べていたら、実際の失業率はさらに高いのではないかという指摘もありました。

ネット情報をどこまで信じるかは別にして、独裁国家の統計は疑ってかからないといけません。日本の近隣諸国にもいい例がありますしね。輸入が大きく減ったのにGDP が8%成長とか言っちゃう国が。ですから、この10%台という数字ですら、少な目の数字が出されている可能性はありそうです。

失業とは何かを定義するのは大変

そもそも失業率というのは、どの国のデータでもあまりあてにならないものの一つです。なぜかと言うと、失業の定義が国によって違うからです。テレビのニュースなどでは国ごとの安易な数字の比較を好んでしますが、あまり意味があることではありません。

そして、失業と言うのは、定義するのが難しいものでもあります。仕事をしていない人を、単純に失業者とはできないのです。

例えばいわゆる資産家の中には、仕事をしていない人も多いはずですよね。でも、その資産家は失業をしているわけではありません。

ですから、単純に仕事をしていないからと言って、失業者にカウントしてしまうことはできないのです。資産家の例とは逆に、働けないのに失業者に入れないような定義をすることも可能です。

ですから、国ごとに異なる基準が生まれています。

失業率の国際比較はあまり意味が無い

こんな状況ですから、いわゆる失業率というのは、国際比較には使えないのです。その国の失業者の傾向を知るのにはある程度使えるのですけどね。

例えば、韓国の失業率は、実態よりもかなり小さめに出る傾向があるのだそうです。1 どうも、失業認定の基準がかなり厳しく、実態として失業状態にあっても、失業者と認められないようなのです。結果、失業率が小さくなるというからくりがあるわけですね。

ということで、エジプトに関しても、13%という数字を気にしても仕方がありません。ただ、実際の失業率が統計上の失業率よりも少ないということは考えにくいでしょう。ということは、失業の実態はもっと悪くても不思議ではないのです。

若者の失業が多い

エジプトの失業問題でさらに深刻なのが、若い人の失業が多いと言う点でしょう。エジプトの人口構成は、いわゆるピラミッド型をしています。ピラミッドの下の方にあたる若い人たちの職が無い状態になっているわけですね。

ちなみに、このような若者の多くは、海外で仕事を探すケースも多いようです。いわゆる出稼ぎですね。日本に近い国で言うと、フィリピンの人たちのような感じになっているわけです。

逆に周辺にある産油国は、逆に人手が足りずに困っているようです。そこで、アラブで最大の人口を持つ、エジプトからの働き手を受けいているわけです。ですから、需要と供給と言う意味では、上手くマッチしているとも言えます。

方言の違いが大きいとは言え、同じアラビア語を話せるのも大きなメリットになっているのでしょう。宗教的にも同じですし。エジプトからは年間200万人を超える人が、いわゆる出稼ぎをしているのだそうです。

もちろん、出稼ぎだけで失業問題が解決できるわけではありません。それに、若者たちが永遠に出稼ぎできるわけでもありません。ですから、現在のようなピラミッド型の人口構成が続くのなら、新しい産業を生み出さないといけないわけです。ムバラクの時代にはうまくいきかけていたようなんですけどね。振り出しに戻ってしまいました。

  1. 韓国失業率は政府発表の3倍超 労働環境、経営管理も世界最低水準…
    2014.05.23 zakzak []

とりあえずツアーが楽かなあ

始めてエジプトに行くなら、とりあえずツアーが楽でしょうか。H.I.Sのツアーをチェックする限り、5日間で10万円ちょっとからという感じですかね。もちろん時期にもよるのでしょうけど。

あ、ちなみに、添乗員が同行するプランです。

興味がある人は、チェックだけでもいかがでしょうか。

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