エジプトの報道の自由度はかなり低い| ジャーナリストが次々逮捕ですって

最近のエジプトと言うと、かなり政情不安な印象です。アラブの春(ジャスミン革命)で民主化政権ができたかと思えば、その後に軍事クーデターが起こったりしています。現在も安定していない印象ですね。

さて、こんな国では、報道の自由度はどの程度あるのでしょうか。ちょっと調べてみました。想像していた以上に、良くない状況のようですよ。

ジャーナリストの投獄が世界的に増えているそうです

世界的にジャーナリストの投獄が増えているのだそうです。ジャーナリスト保護委員会(CPJ)というところの発表によると、少なくとも年間250人のペースでジャーナリストが投獄されているのだとか。1 CNNが報じています。

このニュースをなぜ紹介したかというと、2018年に投獄されたジャーナリストの上位にエジプトが入っているからです。ランキングの上位は、次のような感じです。

1位:トルコ/68人
2位:中国/47人
3位:エジプト/25人
4位:エリトリア/16人
4位:サウジアラビア/16人
6位:ベトナム/11人

これを見て驚くのは、中東の国の多さですね。トルコ、エジプト、サウジアラビアとランク入りしています。

さらに驚いたのが、エジプトの方がサウジアラビアよりも順位が上なんですね。サウジより上って、かなり大変なことだと思うのですが。

まあ、単純に、情報が表に出ていないだけかもしれませんけどね。サウジの場合。

もちろん、エジプトの方がサウジアラビアよりも人口が多いです。その意味では、サウジアラビアより上位でも不思議ではないのですけどね。

まあ、でも、これらの点を考慮しても、サウジより上というのはね。

エリトリアってどこ?

あと、4位に入っていたエリトリアというのは、どんな国なのでしょうか。初めて目にする名前です。

Google マップで確認してみた感じだと、エジプトやサウジアラビアに比較的近い国なのですね。おそらく中東には入らないのだとは思いますが。

人口500万人ほどの小さな国です。アラビア語も使われているということですから、文化的にはアラブに近い国なのでしょう。宗教的にもテフワドというコプト教系のキリスト教やイスラム教の信者が多いようです。このあたりもエジプトに似ています。

ちなみに、外務省の海外安全ホームページによると、治安はあまり良くないようです。ほとんどの地域がレベル2(不要不急の渡航は止めてください)かレベル3(渡航は止めてください)のようです。

興味を持っても、簡単には行けそうにありません。まあ、行こうと思う人も多くはないでしょうけど。

報道の自由度ランキング

今回のCNN のニュースと関連しそうなんのが、報道の自由度ランキングです。報道の自由度ランキングは、時々ニュースになっているのを見かけますよね。

おそらく、今回上位に入ったような国は、報道の自由度ランキングでも順位が悪いはずです。ちょっと確認してみましょう。

2018年のランキングでは、上に挙げたような国は、次のような順位でした。

  • トルコ:157位
  • 中国:176位
  • エジプト:161位
  • エリトリア:179位
  • サウジアラビア:169位
  • ベトナム:175位

全部で180か国が対象になっていますから、確かに下位の国が多いようですね。特に、中国、エリトリア、ベトナムあたりは、ワースト10位に入る国々です。

エジプトは、これらの国の中では、まだマシな方なのかもしれません。この順位をマシと言っていいのかどうかは、微妙なところではありますが。

ちなみに、全体の最下位は北朝鮮でした。納得。

トランプ嫌いのCNN

ちょっと余談ですが、このニュースの中で、米政府に対する批判も書かれていました。ちょっと引用してみましょう。

報告書を執筆したエラーナ・バイザー氏はCNNに対し「西洋諸国は元来こうした流れに抵抗してきたが、現在は手をこまぬいている」と指摘。人権問題への対応に言及し「ホワイトハウスからは何の圧力も感じられない。少なくとも表向きは」と語った。

この部分って、記事の内容とはあまり関係がないんですよね。無理やり政権批判を入れてきたという印象です。

しかも、CNN としてではなく、他人を使って政権批判的なことを言わせるんですよね。日本のマスコミでもよく使う手です。

自分は責任を追わずに政権批判ができる、マスコミの常套手段です。

CNN は本当にトランプ政権が嫌いなのがよく分かります。でも、こんなことをしているから、「フェイクニュース」とか「クリントン・ニュース・ネットワーク」とか言われてしまうのだと思うのですが。

アラブの春以前のほうが報道の自由があったエジプト

話を報道の自由にもどしましょう。

エジプトの過去の報道の自由度はどうだったのでしょうか。特に、アラブの春(ジャスミン革命)の前と後でどのくらい違うのでしょうか。

ウィキペディアに報道の自由度の過去の順位が出ていたので、引用してみましょう。

  • 2017年:161位
  • 2016年:159位
  • 2015年:158位
  • 2014年:159位
  • 2013年:158位
  • 2012年:166位
  • 2010年:127位
  • 2009年:143位
  • 2008年:146位

これをみるとわかるように、エジプトの報道の自由度はここ数年でかなり無くなっています。アラブの春(ジャスミン革命)があってから、報道の自由度はなくなっているわけです。

しかも、2012年は民主化後の政権の統治下にありました。ということは、ムバラクの独裁政権の方が、ムスリム同胞団による政権よりも、報道の自由が高かったということです。

なんとも皮肉な話ですね。まあ、ムバラク政権時代も、報道の自由度が高かったわけではないのですけどね。


  1. 世界で相次ぐジャーナリストの投獄、「新たな常態に」 擁護団体が警鐘
    2018/12/14(金) 17:50配信 CNN.co.jp []

とりあえずツアーが楽かなあ

始めてエジプトに行くなら、とりあえずツアーが楽でしょうか。H.I.Sのツアーをチェックする限り、5日間で10万円ちょっとからという感じですかね。もちろん時期にもよるのでしょうけど。

あ、ちなみに、添乗員が同行するプランです。

興味がある人は、チェックだけでもいかがでしょうか。

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