エジプトを題材にした小説と言えば「ナイルに死す」かな?| ナイル川である必然性は全く無いのですけどね

エジプトを題材にした文学作品でもっとも有名なものの一つが、アガサ・クリスティの「ナイルに死す(原題:Death on the Nile)」でしょう。有名なエルキュール・ポアロを主人公にした作品ですね。

もっとも、クリスティの作品としては、そこまで有名な作品では無いのかもしれませんけどね。まあ、それでも、比較的有名な作品だとは思いますけどね。

作品概説

「ナイルに死す」のストーリーでは、ナイル川に浮かぶ船の中で展開していきます。

その船に乗り合わせていたのが、リネットという富豪の女性とその夫のサイモンでした。二人は新婚旅行でエジプトを訪問していました。そして、二人につきまとう、ジャクリーンという女性。ジャクリーンはリネットの友人でしたが、リネットにサイモンを取られていたのです。

船旅の中、夫のリネットは何者かに殺されてしまいます。しかし、一番殺人の動機がありそうなジャクリーンには、明らかなアリバイがありました。はたして犯人は誰なのか?

前半部分のあらすじは、大体こんな感じです。

外から隔絶されていると言う意味では、いわゆる密室殺人のような形になっているわけですね。比較的広い密閉した空間という意味では、オリエント急行殺人事件と似ている作品と言えるかもしれません。

その殺人現場に偶然居合わせたポアロが、謎を解決していくというのが大まかなストーリーです。最後に畳み掛けるように一気に謎解きがあると言う、クリスティの十八番の展開が待っています。

ちなみに、率直に言って、ナイル川の船上である必要性はほとんどありません。人の出入りできない空間を演出するためのツールの一つとして、ナイル川の船上が使われたという感じですね。

結局、広めの密閉空間であればどこでもよかったわけです。

なぜエジプトだったのだろうか

ちょっと疑問に思うのが、第二次世界大戦前の時期の新婚旅行先に、なぜエジプトを選んだのかという点です。当時はエジプト旅行が人気だったのでしょうか。

実はこの疑問は、エジプトの歴史を知れば納得できます。この作品が出版されたのが、1937年の11月です。この時期のエジプトは、一応独立はしていましたが、イギリスに間接的に支配されているような状態でした。

そう考えると、当時のイギリス人がエジプトに旅行するのは自然だったのかもしれません。ブリテン島からはかなり離れているものの、自国内の旅行だったわけです。

とは言っても、個人が旅行する場所としては、かなり遠い場所ではあるのだとは思います。今みたいに、飛行機を使って数時間でいけるような、手軽な場所では無いはずです。

ということは、かなりの金持ちという設定なのでしょうね。

日本語の初版は47年後

ちょっと余談ですが、この作品が日本で発売されたのは、イギリスでの初版から47年も経ってからでした。具体的には、イギリスで初版が発売されたのが1937年11月1日ですが、日本では1984年9月30日でした。

つまり、約半世紀経ってから翻訳して出版したことになります。何で日本語化がこんなに遅れたのでしょうか。不思議ですね。

ちなみに、有名な「オリエント急行殺人事件」は、1934年のイギリスでの発売から1年後には日本でも発売されています。ウィキペディアによると「 アドルフ・ヒトラーがヴェルサイユ条約を破棄し、ナチス・ドイツの再軍備を宣言」を下のがこの1935年らしいです。

とりあえずツアーが楽かなあ

始めてエジプトに行くなら、とりあえずツアーが楽でしょうか。H.I.Sのツアーをチェックする限り、5日間で10万円ちょっとからという感じですかね。もちろん時期にもよるのでしょうけど。

あ、ちなみに、添乗員が同行するプランです。

興味がある人は、チェックだけでもいかがでしょうか。

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